マイニング編ではモナコインの採掘所 「ASICpool」と「VIP Pool」の登録から送金までと、GeForceでモナコインのマイニングを実行するためのBATファイルの設定を案内します。
マイニングへの道筋
- ウォレットでモナコインの受け取りアドレスを取得。
- 採掘所(Pool)への登録
- 取引所への登録
Poolに登録
モナコインがマイニングできる採掘所は複数あります。メジャーなのが「ASICpool」ですが、混雑によりWebが表示できないことがあります。似た採掘所に「VIP Pool」があるので両方登録するのがおすすめです。「VIP Pool」は混雑により新規登録が停止することがあります。両方に登録して、その時使える方でマイニングを実行するのが良いです。Webサイトの構成は似通っていて、VIP Poolは日本語表示になっています。
ASICpoolに新規登録
右上の「Guest」から「Sign Up」を選択します。
Usernameは適当な名前を入力します。ニックネームで構いません。Coin Addressにはウォレットの受け取りアドレスを入力します。これを間違えると自分に届かなくなってしまうので、間違えないようにコピペしましょう。手入力で1文字間違えていて送金するときに気づいていなかったらアウトです。
Passwordはここだけの強力なパスワードを設定します。パスワード管理ソフトを使うのが確実です。
パスワード管理ソフトに私はRoboFormを使用しています。複雑なパスワードをバラバラに使っていても、簡単にログインすることができます。また、ドメインが異なる偽のサイトでは自動入力されないので、偽のサイトに騙されてログインしてしまう心配が少なくなります。有料の年間契約ではスマホのブラウザでも同じデータが使えます。自動入力が使えない場合でもRoboFormから検索してコピーして張りつければ楽にログインすることができます。
Emailは仮想通貨用のメールアドレスやマイニング用のメールアドレスを専用に用意するのが安全です。詳しくは仮想通貨の取引所3カ所の登録状況へ。Repeat Emailはメールアドレスの入力ミスを確認するためにもう一度入力します。
PINは4桁の暗証番号を設定します。不正を試みる人が必ず試す「0000」とかは使わないでください。単純な並びの数字は盗んでくださいと言ってるのと同じです。携帯の下4桁とかは知り合いが不正を試すなら被害に遭いますが、そういう人がいなければ他人にとってはただのランダムな数字で安全です。
パスワードなどをそれぞれ別の文字列に変えなければならい理由は、どこかで不正アクセスが成功すると、他でも被害に遭うことになってしまいます。仮想通貨関係では特にサイバー攻撃や不正アクセスの被害が多発しており、北朝鮮が組織的に行っているのもあるそうなので、どこかで被害があっても自分への影響は最小限に抑えるように防衛しましょう。
My Workerの登録
My AccountのMy WorkerでマイニングするPCを登録します。
Worker Nameは自分がどのPCで実行しているのか分かる名前をつけます。記号は使わないでください。記号が入ってるとマイニングの実行でトラブルの原因になります。
Worker Passworは短く適当なパスワードを設定します。ログインや入出金に影響するものでないので適当でいいです。
追加すると「Worker Configuration」に表示されます。
Worker LoginとWorker Passwordはマイニングを実行するBATファイルに記載する必要があります。複数のPCを使う場合はPC毎に異なるWorkerを設定します。
Activeが×なのは今動いてないことを意味します。MonitorをONにすると動いていないときはメニューにある「Notifications」で「Idle Worker」がONの時にメールで通知されます。
Khash/sとDifficultyは採掘しているときの情報です。
Actionのゴミ箱は使わなくなったWorkerを削除します。
ここで設定されている「User Name.Worker」と「Worker Password」がマイニングを実行するのに必用です。
VIP Poolの場合
「VIP Pool」の場合はWorkerにDifficultyを設定します。Difficultyの計算は「(ハッシュレート値*1000000)/(2^21)」となります。正しく設定することで動作の無駄が少なく採掘できます。Workerの設定ページに目安が書かれています。
マイニングプログラムの入手と設定
GeForce GTXを使ってマイニングする場合はccminerを使います。
ここでは「ccminer-2.2-mod-r2-CUDA9」を使用しています。他にも色々ありますが、今のところこれが効率よくマイニングできます。
2.2-mod-r2-CUDA9.binary.zipをダウンロードします。
解凍して実行するためのフォルダに移動させます。インストール不要の実行プログラムはCドライブに「Program User」というフォルダを作成してその中にフォルダごとコピーすると管理しやすいです。
解凍したフォルダの中に「LYRA2REv2-START.bat」があるので、これをテキストエディタ(無い場合はWindowsのメモ帳」で開きます。
プールマイニングの場合とソロマイニングの場合の2種類記載されています。
プールマイニングは大勢で協力して採掘します。報酬はみんなで分け合います。ASICpoolやVIP Poolはプールマイニングのための採掘所です。
ソロマイニングは自分だけで採掘します。報酬は独り占めです。自分のPCを自分専用の採掘所にする設定をします。
性能が高くハッシュレートが高い場合はソロマイニングも可能ですが採掘成功率がとても低くなります。一般的にはプールマイニングを使います。
プールマイニングの設定
プールマイニングの場合は
ccminer.exe -a lyra2v2 -o (IPアドレス):(ポート) -u (ユーザ名) -p (パスワード)
とあります。これを書き換えます。
ASICpoolのポート番号は
2102: 1MH/s 〜 10MH/s for high-end GPU miners
2103: 10MH/s 〜 100MH/s for cloud miners
とあります。GeForce GTX1060や1070の場合はハッシュレートが10MH/sを超えていますが2102が採掘が安定してて良さそうです。ポート2102と2103のどちらの効率が良いかはそれぞれ試してみましょう。
設定すると、
ccminer.exe -a lyra2v2 -o stratum+tcp://stratum-jp.asicpool.info:2102 -u Username.Worker -p WorkerPassword
となります。改行せずに1行で記載します。
「Username」「Worker]「Worker Password」にはASICpoolに登録したものを記入します。 「stratum-jp」はASICpoolの日本の採掘場になります。他に米国の「stratum-us」やEUの「stratum-eu」があります。もっと詳しい情報はASICpoolのメニューにある「Getting Started」に記載されています。
BATファイルの他の行をすべて消して名前をつけて保存で「ASICpool.bat」と保存します。上書きはしないように。他の採掘所を設定する場合や ソロマイニングをする時のために「LYRA2REv2-START.bat」を残しておくのが良いです。
VIP Poolの場合
VI Poolではポート番号は固定でWorkerのDifficultyを設定して性能を分けています。
メニューのヘルプの「はじめかた」に設定できるサーバーとポーと番号が掲載されていますのでそれを基にBATファイルを書き換えます。
ccminer.exe -a lyra2v2 -o stratum+tcp://stratum1.vippool.net:8888 -u Username.Worker -p WorkerPassword
現在のところ選択できる採掘所は「stratum+tcp://vippool.net」と「stratum+tcp://stratum1.vippool.net」があります。
セキュリティの除外フォルダに指定する
「ccminer.exe」のあるフォルダをセキュリティソフトの除外フォルダに登録します。
マイニングはネットワークで繋がるので、不正な通信としてセキュリティーに遮断されてしまうことがあります。それを防ぐために除外登録をします。
Windows10のWindows Defenderの場合は「スタート」 → 「設定」 → 「更新とセキュリティ」 → 「Windows Defender」 → 「Windows Defender セキュリティセンターを開きます」 → 「ウイルスと脅威の防止」 → 「ウイルスと脅威の防止の設定」 → 「除外の追加または削除」を開きます。(長い…)
「除外の追加」で除外したいフォルダを選択して登録します。
Windows標準のセキュリティではなく、セキュリティソフトを導入している場合はそちらの設定でマイニングを実行するファイルのあるフォルダを除外登録します。
CUDA9をインストールする
GeForce GTXでマイニングするためにはCUDAの開発環境が必用です。
CUDA Toolkit 9.1 DownloadでWindows用をダウンロードしてインストールします。「Installer Type」は「exe[local]」が安心です。localではすべてダウンロードされてからインストールするのでインストール中のトラブルがありません(PCに不具合がなければね)。networkは回線状況が悪いとインストール中に固まって進まないなどの問題が生じる場合があります。
現在のバージョンはCUDA 9.1.85です。
CUDA Toolkitを自動でインストールするとグラフィックドライバがCUDA Toolkitに含まれるバージョンの物に置き換わります。最新のグラフィックドライバを使う場合はカスタムインストールでグラフィックドライバの更新を無効にするかCUDA ToolkitをインストールしてからGeForce Game Ready Driverをインストールします。
マイニングを実行する
作成した「ASICpool.bat」をダブルクリックするなどして実行します。
コマンドプロンプトが開いて、「accepted:************* yes!」と表示されれば成功です。
途中で止めたい場合はキーボードショートカットのCTRL+Cで止めることができます。終了したい場合は「y」と入力して送信すると終了してウインドーが閉じられます。
取得したMonacoinの確認
ASICpoolで取得したモナコインはメニューの「My Account」にある「Earnings」で確認することができます。
Creditが取得量、Debit_MPは送金した量、Feeは採掘手数料、TXFeeは送金手数料です。CreditからFeeを差し引いた分が手元に残るモナコインの数になります。
Sorted by Timeでは直近の1時間/1日/1週/1月/1年分を確認することができます。
メニューの「My Account」にある「 Transaction」では発見されたBlock毎のCreditやFeeを確認することができます。
VIP Poolの場合は採掘による手数料は今のところ(2017年12月現在)ありません。
取得したMonacoinの送金
ASICpoolとVIP Poolでは、モナコインの送金には指定数量による自動払い出しと残高の一括払い出しがあります。
指定数量はASICpoolは最低1MONAから自動送金が可能で手数料は0.01MONAとなっています。VIP Poolは最低0.5MONAから自動送金が可能で手数料は0.001MONAとなっています。
一括払い出しは貯まっている残高をすべて送金します。ASICpoolでは最低1MONAからで手数料は0.1MONA。VIP Poolは最低0.1MONAを超えていれば送金することができて手数料は0.001MONAとなっています。
ASIC Poolでは払い出しなどのアカウントの更新にはPIN番号を入力してUnlockを行い、メールを確認してから編集ができる状態になります。セキュリティーの確認ができるまで項目を編集したり送金することができません。
送金前に送金先のアドレスが正しいことを確認します。また、Timezone(タイムゾーン)は「Asia/Tokyo」を指定します。
「Automatic Payout Threshold」が自動送金されるモナコインの数量です。ここでは3としていますが、1〜500MONAに対応しています。1MONAを10回送金すると0.1MONAの手数料になりますが、10MONAを1回の送金ならば0.01MONAの手数料で済みます。
VIP Poolではアカウント編集のメールアドレスは表示をしないで「hidden」となっています。メールアドレスが間違っているわけではないので気にする必要はありません。
寄付について
この記事が役になったよ!という方がいましたらモナコインとビットコインで寄付を受け付けています。
モナコインはレートが1600円/MONAの場合は0.000625MONAで1円分になります。
MONA 寄付の受付アドレス: MSaQXXPMozjgyt6Ax2cNGkLsdiv69CF77F
ビットコインは200万円/BTCの場合は0.000005BTCで10円分になります。
BTC 寄付の受付アドレス: 1oNQHBYhxEQmVpwthS1mrADG2ThkYo2Ru
ウォレットなどで上記のアドレスを送信先にして入力した数量が送金されます。
寄付の送金は手数料の高い取引所ではなくウォレットからをおすすめします。寄付よりも手数料が高かった!とならないように注意が必要です。業者を通さないローカルのウォレットからでも仮想通貨のシステムとして送金の手数料が掛かります。
ウォレットについては「モナコインのマイニング始めました。ウォレット編」をご参照ください。
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