3TBの省電力HDDであるWD30EZRXがお亡くなりに・・・ならずに済みました。
症状は、
・読み書きがとても遅い
・代替処理保留中のセクタ数が上昇
・ディスクを検査して修復するコマンド[chkdsk /r] が途中でフリーズ
でした。
WesternDigitalの純正ツール(Data Lifeguard Diagnostic for Windows)でHDDを検査すると、
Quick Test:異常あり
Extended Test:異常あり
という結果に。
ダメモトでWrite Zerosで0fillを行いWindowsで通常フォーマットしたところエラーはなくなり通常の性能で動作するようになりました。
ここまで重症でありながら完全回復できたのは初めてです。
通常は、セクタの異常が増えるときは物理的な故障である場合が多く回復が不可能です。
画像で解説 HDDの異常確認
Crystal Disk Markの性能。読み込みが12MB/S、書き込みが9MB/sという遅さ。
HD Tune Pro5で確認すると先頭からディスク全面で遅くなっています。正常であれば先頭は高速な緑で容量が後ろになるほど遅く黄色くなります。
HDDの純正ツールでの診断もエラー。
Crystal Disk Infoではまだ回復不可能なセクタにはなっていないで、代替処理保留中のセクタとなっているので望みがあります。
代替処理保留中のセクタはディスクを整えるときに整理されるので、純正ツールのWrite Zerosを実行。ディスク全体を0データで上書きします。ディスクの完全消去と同じです。
消去後のフォーマットは念のためにパーティション容量をマークするだけのクイックフォーマットではなくディスク全体を確認する通常のフォーマットを実行。
バックアップについて
ディスクに異常があるため、パーティションのコピーなどソフトを使った簡単なバックアップは使えませんでした。
そこで使ったのがWindowsの robocopy コマンド。
robocopy E: W: /E /COPYALL /XA:SH /R:3 /W:10 /TEE /NP /LOG+:G:\tmp\robocopy_E.txt /XD "$RECYCLE.BIN" "Diskeeper" "RECYCLER" "System Volume Information"
軽く解説しますと、EドライブからWドライブへのフォルダとファイルのコピーです。
/XA:SHは[S]システムファイルと[H]隠しファイルを除外。HDDがとても低速なのでバックアップが不要なファイルを除外します。
/XD はコピーしないフォルダを指定。
/R:3 はコピーに失敗した場合に3回まで再試行。コピーできなければ無視して次のファイルへ。
/W:10 はコピーに失敗して再試行する場合に10秒待つ。
/TEE はコマンドプロンプトで実行した場合はその画面にも状況を表示してログファイルにも記録。
/NP は○%完了などの進行表示を表示しない。
/LOG+:G:\tmp\robocopy_E.txt はGドライブのファイルにログを追加記録する。追記ではなく上書きする場合は+を抜きで/LOG:にする。
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