HDDに不良セクタが少し発生しているだけなら回復することがあります。

パーティションの完全消去で不良セクタが回復

完全消去は意味の無いデータでディスク全体やパーティション全体に連続した書き込みを行うことで消去前のデータを完全に取り出せなくする操作です。

ディスクが故障している場合に完全消去で書込を行うと、不良セクタが増えたりアクセスに失敗する領域が広がってしまいます。

パーティションやディスクの完全消去はバックアップソフトやパーティション操作ソフトにおまけの機能として付いている場合があります。

Western Digitalの純正診断ツールである「Data LifeGurd Diagnostics (DLGDIAG)」でも「ERASE」を実行することで0データ(0Fill)による完全消去が可能です。

EaseUS Partition MasterではFree版でもパーティションデータの完全消去が行えます。完全消去は「データ除去ウィザード」を使い、消去したいディスクやパーティションを選択して除去の回数を指定します。

Acronis True Image 2017では「Acronis DriveCleanser」を使い、消去したいディスクやパーティションを選択して消去方式を選びます。消去方式には高速な0Fillの他に、米軍方式やロシア方式などの企業向けの完全消去も選択できます。

保証期間中で保証を受けられる場合は回復させようとせずにそのまま保障に出したほうが良いです。ただ、データを消去してから発送する場合は異常が回復してしまう場合があります。

回復前のHDDの状態

DT01ACA300_fail_001
DT01ACA300_fail_002

長い期間不良セクタが複数に散らばらず増えずにそのまま止まっていれば回復できる可能性が高いです。

Win7-20140120182758
このHDDで発生した不良セクタは2014年から変化なしでした。

回復後のHDDの状態

DT01ACA300_true_001
DT01ACA300_true_002
Sub10Pro_170506-122124

パーティション全体に書き込み操作を繰り返しても、不良セクタが増えずに消滅するならまだ使えるディスクです。

回復できずに故障している例

WD2020EARS_fail_001
WD40EFRX_fail_001

不良セクタが広範囲に散らばっている場合はディスクが本格的に故障している可能性が高いです。

このような場合に広範囲の書き込み操作を行うと反って不良セクタが増えたり、処理の途中でアクセス不能になってお亡くなりになる可能性が高いです。

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