やっと待ち望んでいたオムロンUPSの管理ツール「PowerAttendant Lite」が登場しました!

これまでの「PowerAct Pro」よりもインストールが簡単になって使いやすくなりました。

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オムロンの場合、APCよりも高機能ですがUPSの情報を確認したり動作を設定したりするのにWebサーバーが必須のためPC上級者向けになっていました。「PowerAct Pro」ではWebサーバーの「Apach」または「IIS」のインストールと設定が必須です。

新しく公開された「PowerAttendant Lite」では個人PC等のUPSの管理ツールとしては「PowerAct Pro」に劣らない管理ツールとなっています。

PowerAttendant Lite」でも、UPSの入力電圧や出力電圧などの情報は同じように表示されます。自動シャットダウンの時間設定や自己診断機能の実行やスケジュール設定も可能です。ログ確認も「PowerAct Pro」と同じように表示することができます。

PowerAttendant Lite」には設定のインポートとエクスポートが実装されました。再インストールしたときの再設定の手間が省けます。

PowerAttendant Lite」は新しく設計されたソフトであるため、Windows7/8/8.1/10以降に対応しており、Vista以前はサポート対象外となりました。また対象のUPSも古い製品は対象外になってしまいますが、後継の新製品が発売されて生産終了となったBN-SシリーズとBH-PCWシリーズも対応UPSになっています。BN-Sの後継機種はBN-Tです。

BN-75Sに使ってみたところ、UPSの使用開始時期やバッテリーの時期が2015年以前が指定できません。最小の日付が2016/1/1からとなっています。現在公開された最初のバージョン1.0なので、そのうち報告された不具合が改善されたバージョンがでるのでしょう。

ということで、「PowerAct Pro」を使用していて問題がないのならばそのまま継続を推奨します。新規にインストールするのならば扱いが簡単になった「PowerAttendant Lite」がおすすめです。

私のBN-75SはUSB通信が壊れてしまったようでRS-232CをUSB変換ケーブルを用いてPCに接続しています。「PowerAct Pro」ではシャットダウン後に接続できずに切断されたままになることがありましたが、「PowerAttendant Lite」は自動で再接続してくれています。

PowerAttendant Liteの使い方

PowerAttendant Liteのインストール

オムロンのサイトから「PowerAttendant Lite」をダウンロードします。対応UPSであれば無料で使えます。
PowerAttendant Lite|電源管理ソリューション|OMRON 無停電電源装置(UPS)

PowerAttendant Lite」のインストールは難しいところはありません。「PowerAct Pro」よりも簡単です。

UPSの接続ポートの認識

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UPSのCOMポートの自動検出では、UPSの通信(USBやRS-232C)を接続している場合でCOMポート番号が分かっている場合は「指定されたCOMポートのみを検索する」を選択します。分からない場合は「すべてのCOMポートを検索する」を選択します。未接続の場合は「COMポートは検索しない」を選択してインストールだけ行います。

管理ツールへのログイン

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PowerAttendant Lite」を起動すると、エージェント名(PC名)が表示されるので、UPSが接続されてるエージェントにログインします。初期状態のログインIDは「Admin」パスワードは「omron」です。PCのアカウントのIDではないのでご注意ください。ブラウザではないのでIDとパスワードの保存ができないのが難点です。自動ログインの有効化オプションが欲しいです。

UPSが接続できていればUPSの状態が表示されます。

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シャットダウンパラメーター

シャットダウンパラメーター接続しているPCの自動シャットダウンの時間を設定することができます。

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ここでは待機時間300秒(5分)でシャットダウンに必要な時間180秒(3分)としています。ブレーカーが落ちた時など5分以内で復帰すれば何事もなくPCを使い続けることができます。この場合、UPSのバッテリーが合計8分間保つことが前提です。バッテリー容量が不足する場合、設定により早めにシャットダウンが始まるかシャットダウンが間に合わずに電源が切れてしまうことになります。

UPSの確認

UPSが認識されない場合

「詳細設定」 → 「その他の設定」 → 「通信設定」でUPSの接続ポートを検索して登録する必要があります。自動検索で表示されない場合はケーブルがきちんと接続できているかをご確認ください。他のUSB機器との相性により検索に失敗している可能性もあるので、不要なUSB機器のケーブルをいったんPCから外して検索を実行してみましょう。

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UPSのバッテリーの劣化などを確認したい場合

「詳細設定」 → 「その他の設定」 → 「手動操作」で自己診断テストを実行します。

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UPSのブザーを鳴らしたくない場合

「詳細設定」 → 「その他の設定」 → 「手動操作」でブザーを無効にする設定を選択します。

設定を保存または読み込みたい場合

「詳細設定」 → 「その他の設定」 → 「手動操作」で、保存したい場合は「エクスポート」を、読み込みたい場合は「インポート」を実行します。

UPSってなに?

UPSは接続機器の電源をバッテリーで守ってくれる装置です。

家庭では動作中に電源が切れてしまうと困るPCやゲーム機の保護に使います。画面が消えてしまうと困るのでモニターや通信が切断されると困る場合はルーターなども一緒に接続します。

UPSは方式と容量で選びます。矩形波のモデルは力率改善されている電源の接続には問題が生じる場合がありますので正弦波のモデルが安心です。

電圧の安定とバッテリー運転の切り替わり時間の影響の低さは、常時インバータ給電方式>ラインインタラクティブ方式>常時商用給電方式 となります。価格の安さとバッテリーの劣化の少なさは、常時商用給電方式>ラインインタラクティブ方式>常時インバータ給電方式 となります。

一般的なPC利用では、価格の安さで「常時商用給電方式」か電圧の安定性で「ラインインタラクティブ方式」を選びます。サーバーなど電圧変動を最小限に抑えたい場合は「常時インバータ給電方式」か「ラインインタラクティブ方式」を選びます。

私が使用しているBN-75Sは「ラインインタラクティブ方式」です。現在は後継のBN-75Tの価格ががBN-75Sと同じ価格帯に落ちてきました。

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